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上賀茂神社(4)ー笠懸神事

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 上賀茂神社は馬との繋がりが深く、神社の創建伝承にも馬が登場します。それによれば、神山に神が降臨する際、馬に鈴をつけて走らせたそうです。そのためこの神社は乗馬発祥の地とされています。
 馬に関する有名な神事は例年5月5日に行われる「賀茂競馬(かもくらべうま)」があり、これは左方(さかた)、右方(うかた)に分かれた馬が2頭ずつ5番勝負(計10頭)で競走します。左方が勝てばその年の国が実り、豊かになるのだそうです。
 そしてもう一つが今回ご紹介する、日本書紀にも登場する日本古来の弓馬術・笠懸を奉納する「笠懸神事」です。毎年10月の第三日曜日に奉納されるこの神事は、疾走する馬上から的を射る迫力と緊張感に満ちたものです。笠懸の起源は明確ではありませんが、神武天皇が福岡筑紫の箱崎の浦で馬上から弓を射る稽古をした際、被っていた笠に皮を張って的にしたのが起源とも言われています。笠懸は平安時代から盛んに行われ、鎌倉時代に最盛期を迎えたそうです。では、笠懸神事を見ていきましょう。

(神馬舎)
 その前に、上賀茂神社の二の鳥居の手前には神馬舎があります。大祭や日曜祭日には白い神馬(しんめ)が出社しています。神馬は、神聖な存在として崇められ、参拝者を迎えたり、神事に参加したりします。神馬の名前は神山(こうやま)号と言い、現在の馬は7代目だそうです。

(神事前)
 神馬や神事に参加する馬は普段は京都産業大学の馬術部の厩舎にいます。そのため神事の時は場に慣れてもらうため、朝から上賀茂神社に来て、出番まで待機しています。待機していた場所は一の鳥居と二の鳥居の間にある参道の東側で木々が生い茂り、ならの小川も流れ、とても気持ちのいい場所でした。馬もリラックスしているように見えました。

(笠懸前の儀式)
 笠懸神事では土舎でお祓いを行い、次に本殿で鏑矢の奉納・祝詞奏上などの神事が行われます。本殿での神事が終了すると境内にある馬場(一の鳥居と二の鳥居を繋ぐ参道の西側)に移動します。馬場は直線で長さ約180mで、一ノ鳥居がある南側を馬場元、二ノ鳥居がある北側を馬場末と言います。写真は馬場末から馬場元を見たものです。

 馬場では笠懸の前に、天下泰平などを祈願する天長地久の儀が行われます。

(笠懸)
 笠懸では最初に馬を馬場に慣らす疾走が行われます。その後的を射る遠笠懸(とおかさがけ)と小笠懸(こかさがけ)が行われます。的は、馬場元(南側)から馬場末(北側)に走る遠笠懸(一の的、二の的、三の的)の3つの的と、馬場末から馬場元に走る小笠懸(四の的、五の的)の2つの的の合計5つあります。遠笠懸で使われる的は、40cm四方で約5m先にあり、疾走する馬上から水平に的を射ます。小笠懸で使われる的は10数cm四方で、地面近くに立てられています。遠笠懸と小笠懸は交互に行われます。

  • 遠笠懸で使われる的

    馬場元

    疾走

    遠笠懸 1.スタート

    2.かなりのスピードです。

    3.一の的

    4.二の的

    5.当たったか?

    6.すぐに次の準備

    7.三の的

    8.ゴール

    遠笠懸では馬上から的を水平に射ます。

  • 笠懸始まりの合図

    馬場末

    疾走

    小笠懸 1.スタート

    2.こっちに来ます。

    3.矢を弓に

    4.構えて

    5.狙いを定めて

    6.いくぞ

    7.当たったかな

    小笠懸 迫力満点

    小笠懸 馬のスピードも凄い

 馬は優しくて穏やかな性質ですが、興奮すると歯をむき出して凄い形相になります。そこは他の動物も人間も同じだなあと思いました。

  • 普通の状態

  • 興奮した状態

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