神戸三宮から北東の方向に平野(ひらの)という地域があります。三宮から7系統のバスを利用し、20分弱で着きます。この辺は平安時代末期、平清盛により造営されるが半年ももたなかったと言われる福原京があった場所だと推定されています。また、湊川神社の北に位置し、楠木正成とのつながりが深い地でもあります。
今回は、この地にある祇園神社とみなとやま水族館に行きました。家を8時過ぎに出て、2時過ぎには家に帰りつく半日トリップです。朝起きて「今日はいい天気だなあ。ちょっと出掛けてみようか」といった調子で気軽なお出かけでした。
祇園神社
平野のバス停を降りて、北(山のほう)に向かって坂を上がること10分程、古い細い道を歩いていきました。山の麓に鳥居があり、そこから88段の急な階段があります。
祇園神社という名前からもお分かりのように、この神社は京都の八坂神社と関連があります。平安時代、京都では疫病が流行したり、自然災害が頻発したりしました。そこで占いをした結果、これを納めるには、素盞嗚尊(すさのおのみこと)の力を借りるとよいと出たそうです。素盞嗚尊は、姫路の広峰神社にまつられていて、そこから分霊していただき、八坂神社の前身、東光寺におまつりすることになりました。ご分霊が、姫路から京都に向かう途中、この地に一泊されました。地元の人々はその後もご神徳篤いのを感謝し、祠を作ったのが祇園神社の始まりとされています。
毎年7月13日から20日にかけて行われる夏祭りは祇園まつりと言われ、境内や周辺道路にたくさんの露店が並び、神戸市内外からの参拝者で賑わいます。
急な階段を上りきると、裏山からの心地よい風が吹き、都会の喧騒からはなれた異空間が広がっていました。多くのお寺や神社で感じることですが、周りがいくら都会の喧騒であふれかえっていても、ひとたび境内に入ると、そこが都会の中だとは思えないすがすがしい空気に満ち溢れています。この神社の周りもトラックや車がひっきりなしに行き来する大きな道路がありますが、境内にいるとそんなことは微塵も感じられません。
神社の境内図

参拝の後、古道を通って、広い道に出て、みなとやま水族館の入っているNATURE STUDIOを目指しました。歩いて10分ほどです。神社の周りは車の通る広い道路もありますが、昔から使われていた古い道も残っていました。
ネーチャー・スタジオ
みなとやま水族館は、NATURE STUDIO(ネーチャー・スタジオ)と言う、廃校になった湊山小学校の跡地に小学校の校舎を利用して造られた、コミュニティー型複合施設内にはいっています。2022年にオープンという比較的新しい施設ながら、昔日の校舎の名残があり、校庭には木が植えられ(校庭を森に変えたそうです)、自然を身近に体験できるように造られた施設です。ここには、自然と暮らす地域をつくるために、「学ぶ」・「食べる」・「暮らす」といった役割を担う、店舗や施設、人が集まるそうで、いろんなワークショップが開かれるようです。水族館の他に、パン屋さんやハーブ専門店などのショップ、保育園や学童保育の場所、もちろんフードコートもあります。お店で食べるものを買って、庭で食べることもできます。平日に訪れたのですが、遠くから来た家族ずれの他、近所のちびっこ連れのお母さんたちもたくさんいました。
施設内のフロワーマップ

みなとやま水族館
本日のもう一つの目的地であるみなとやま水族館です。水族館には約250種の生きものが暮らしているそうです。館内では、椅子など学校の備品が再利用されていました。「うわ、懐かしい」という若いお母さん方の声に、「そう、おばさんもよ~」と心の中でエールを送りました。水槽の前には、椅子やソファーが置かれていて、「大型水族館では体験できない距離感や目線でじっくりと生きものを観察してください」というが主催者側の意図だそうです。
熱帯魚やサンゴ、深海魚など様々な魚がいました。ドクターフィッシュもいました。水槽に手を入れることができましたよ。こそばゆかったです。コツメカワウソの秀太朗君と文太郎君、素早い動きでなかなか写真に納められなかった。何故か、ゾウガメとナマケモノが一緒の部屋に居ました。靴を脱いで上がる部屋があり、ちびっこ達がかくれんぼしたり、滑り台があったり、水槽の前で座ったりできました。ユニークな水族館です。
でも、水槽と観覧者の距離が近いが故に、問題行為が見られることもあるようです。ちょっと前ですが、水槽のガラスを激しく叩いて魚をびっくりさせる、館内で追いかけっこをする、水槽に石を入れる、庭の植物を引き抜いて釣り堀に投げ入れるなどの心ない行為をする人がいて問題になったことがありました。せっかく、この水族館だからこそできる、「じっくりと生きものを観察し、生きものたちについて学ぶ」場所を提供するという水族館の意図は尊重されるべきです。「みなとやまの生きものたちは、イジメのためや、遊びのオモチャになるためにいるのでありません!」という水族館からの声には、水族館にこんなこと言わせるなんてと思う人が多数いた(いる)と思います。幸いなことに、私が音連れた時は水槽との距離も近く、水族館の意図は尊重されているようでした。

































































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