ずっと前に、京都の八瀬に猫が主役のお寺があると聞いて一度行ってみたいと思っていました。でも、八瀬は遠いしなんとなく行きにくそうと、頭の隅にはあるものの、具体的に行こうという気にはならずうやむやにしていました。しかし、喉に小骨が残っているような、こんなもやもやした気分は、ついに今年の秋解消されました。行ってきました、猫猫寺(にゃんにゃんじ)!近くには九頭竜大社、そして今年開館したばかりの猫族歴史博物館、略して猫博(にゃんぱく)もあり、なかなか充実した時間を過ごすことができました。
阪急電車で京都に着き、京阪電車で祇園四条から出町柳、そして叡山鉄道(叡電)で終点の八瀬比叡山口で降りました。そこから東北の方向、高野川沿いに20分ほど歩くと、まず、猫博がありました。人里離れた八瀬の山奥と思っていたら交通の便もよく、予想が外れました。
1.猫族歴史博物館
駅を降り、川沿いを登っていくと先ず行き当たるのが猫族歴史博物館、略して猫博(にゃんぱく)です。ここは猫猫寺の別院で、今年(2025年)5月に開館したばかりの猫に特化した博物館です。
中に入ると展示された絵画や作品を光から守るためか、うす暗い空間がひろがり、ジャズが静かに流れていました。「世界中の誰もが知っている作品を猫に変身させたら、きっと多くの方々に楽しんでもらえるのでは」との発想から生まれた作品が200点以上展示されています。猫の手形はこの博物館のシンボルマークだそうです。
ご覧のように、展示物は、世界の名画の主人公を猫に置き換えた絵や、猫の浮世絵・戯画、猫の戦国武将、猫の仏像、古代の猫などです。特にそのタイトルが秀逸で、ツタンニャーメン、モニャ・リザなど作品全てのタイトルがどこかに「ニャ」が入っていて笑ってしまいました。風林猫山、ニャー大陸、いつか図録を出してほしいです。
2.九頭竜大社
博物館を出て北の方(八瀬方面)に5分ほど歩くと、左側に白い石の鳥居があります。九頭龍大社と言い、九頭竜弁財天を主祭神とする、昭和29年に発祥した比較的新しい神社です。ここには、猫猫寺から奉納された九頭竜の絵があり、神界に上って行く九頭竜弁財天の姿が竜神として描かれています。
九頭竜の透明感を表現するため、白金パールという画材を用いたそうです。竜神は胡粉を盛り上げて描いて立体感を出しています。そのうえパールの絵具は光により金や銀、白や虹色にと変化するので、朝夕の陽の当たり方や天候の違い、見る角度によって竜神の色が変わって見えるそうです。
3.猫猫寺
神社を出て、さらに北に5分程歩くと猫猫寺に到着します。
猫猫寺の入口

猫猫寺のフロアマップ

猫猫寺は、そのホームページの最初に「猫づくしのアートを鑑賞できる、世界初の本格的寺院型美術館」と自己紹介されているように、お寺ではありません。関西地区では最近だいぶ有名になってきているので、間違える人は殆どいないと思いますが、開館間近の頃は寺と間違えられたことが何度もあったそうです。築100年の古民家の襖や天井を利用し、所狭しと「猫」をテーマとした作品が展示されています。
加悦徹・順子ご夫妻と息子さんの雅乃さんの御一家が営むこの美術館は、2011年の東日本大震災をきっかけに「人生何があるかわからない、悔いを残すことがないよう、自分たちが本当にやりたい事をやっていこう!」と決意して始めたそうです。小さな雑貨店から、2016年ついに古民家を手に入れ、家族でコツコツと改装して猫猫寺をオープンさせました。徹さんは神社仏閣に関わる彩色を手掛ける彩色師、順子さんはフェルト作家、そして雅乃さんは小さいころから猫の絵を描き、いろいろな賞を受賞し(最初の受賞は11歳の時)、現在は猫作家として活躍されています。ここで展示されている襖絵は雅乃さんの作品です。さらに、最初にご紹介した猫博の作品は全て雅乃さんが制作されたものです。
(2)天使猫の間
この可愛い猫たちの襖絵は良縁成就の襖絵と言われているそうです。カウンターがあり、そこでジンジャエールとおすすめのスイーツをいただきました。普段飲食はやっていないそうですが、この日はたまたまいただけました。猫マスターの接待は最高!

(3)ギャラリー
雅乃さんが国内外のコンテストで入選や受賞をした作品が展示されています。
(5)本堂
この寺のご本尊、大日猫来(だいにちにゃらい)は、開眼法要がとり行われ御魂入れされた本式の猫仏像です。また本堂左手には三種の猫器(さんしゅのにゃんぎ)があり、御祭神には素戔猫尊(すさにゃるのみこと)、猫照大神(ねこてらすおおみかみ)がお祀りされていて、九頭竜大社の神主にご祈祷いただいたそうです。天井には44名の作家によって個性あふれる猫が描かれた天井画があり、圧巻でした。

(6)特別展示場
この日、「300匹のどやねこと世界のあだっちゃん展」が開催されていて、とても可愛い「どやねこ」ちゃんと、かっこいいジオラマ建築のコラボを見ることができました。ジオラマの中のねこちゃんたちはかっこいいし、ねこちゃんをいだくジオラマはどこか可愛らしい、1+1=2ではない世界が広がっていました。































































Leave a Reply