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宝塚線七福神巡り(2)

次は箕面に行きます。
 役行者によって開山されたといわれている「西江寺」には「大黒天」が祀られています。大黒天は、中国でヒンズー教のシヴァ神を密教が取り入れ、それが日本に伝わって大国主と習合されたものだそうです。手には打ち出の小槌を持ち、よく米俵に乗っています。五穀豊穣、子孫繁栄を願います。
本堂

大黒天御朱印

 阪急宝塚線「石橋阪大前駅」で箕面線に乗り換えて、終点「箕面駅」でおります。駅から滝道を5分ほど歩くと西江寺に着きます。

 箕面にはもう一つ、「龍安寺」があります。箕面山は古くから滝を中心に修験道場として発展し、日本で最も古い修行地です。西江寺もそうですが、龍安寺も役行者によって開山されました。この寺に祀られている「弁財天」は役行者によって作製されたもので、日本で一番古いものです。弁財天は、七福神の中で唯一女神であり、ヒンズー教の女神が仏教に取り入れられ、日本で神仏習合により神道にも取り込まれたそうです。手に琵琶を持ち、芸術、特に音楽、や財運の神様です。
弁財天

 

  • 本堂弁天堂

  • 行者堂

 年に3度、関西一円より山伏が集結し、護摩供養(採燈大護摩供)が行われます。

大弁財天御朱印

 龍安寺には、阪急箕面線「箕面駅」から滝に向かって歩いて約15分で着きます。(西江寺からさらに滝に向かって10分ほど歩くと、龍安寺が見えてきます。)

 さて、宝塚線に戻って、宝ヶ池には「圓満寺」があります。
 圓満寺は禅宗のお寺で、「福禄寿」をお祀りしています。福禄寿は、中国道教の福神で、福星(幸福、子宝に恵まれる)と封星(封禄、財産)と寿星(長寿、健康で長生き)の三星を神格化した三体一組の神様です。子孫繁栄、財運招福、延命長寿の3つのご利益があるそうです。禿げた長い頭で親しまれています。

 

福禄寿尊御朱印

 最寄り駅は阪急宝塚線「宝ヶ池駅」。駅を降りて5分ほどで到着します。

 最後は、萩の寺として有名な「東光院」です。
 東光院も禅宗のお寺で、「毘沙門天」がお祀りされています。毘沙門天は、インドの古い神がヒンズー教に取り入れられ、中国で仏教の武神、守護神となり、日本でも仏教で四天王の一尊(多聞天)として知られています。また、同じ神ですが、独尊として七福神の中にも入れられたそうです。勝運、出世などを願います。
毘沙門天尊

  • 本堂

  • 山門(薬醫門)

毘沙門天御朱印

 阪急宝塚線「曽根駅」から歩いて約5分です。

 いがかでしたが。

今回巡った宝塚沿線は、1955年(平成7年)の阪神淡路大震災を被災した地域で重要な建物や門が大きな被害を受けましたが、その痕跡は微塵もうかがえませんでした。私が住んでいる所でも、新幹線の高架が倒れたり、外に出るとガスのにおいが漂う日が2,3日続いたり、神崎川超えると常に揺れている感じ(実際揺れていたらしい)が何日も続いたりしていましたが、今ではそんなことがあったなんて全く考えられません。もう30年近く前のことですから。でも、今でもふとした時に震災同時の感覚がよみがえることがあります。

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